森クラスの講座も残すところあと今回を入れてラスト2回となりました。
月日はあっという間に過ぎていきますねー。
さて今回のテーマは
第6回 6月8日(木)
アーバン森暮らしの事例 ~国産の木と暮らそう~
内容は
①熊本地震
②木育
③クリーンウッド法
についてでした。
まずは、①熊本地震について!
でもその前に、311東日本大震災の支援についてお話します!
みなさんご存知の通り、311では多くの方々が多大な被害を受けました。
みなさんもどこかで、支援をされたことと思います。
当時、岩手県住田町の自治体も地元の木を活用した
木造の仮設住宅を提供しようと考えていました。
そして、私たちの講師である水谷先生が務める「more trees」も
その支援に賛同して協力をすることにしました。
ただ、木造住宅は1棟300万円もするため、
自治体だけではとてもじゃないけどまかないきれません。
災害救助法も被災地でないと適用されません。
そこで、坂本龍一さんが代表を務める「more trees」では、
東北地方太平洋沖地震の被災地支援プロジェクト「LIFE311」を
2011年4月にスタートさせました。
みなさまの寄付によって、木造仮設住宅の提供の実現に向けて動き出したのです。
結果、93棟の木造仮設住宅を建てることに成功しました!
(ただ現在あと7000万円くらい程、寄付金が不足しているようです。)
仮設とは思えない立派な骨組み!
これがその木造仮設住宅です。仮設ではなく立派なお家に見えます!
木造仮設住宅は戸建てなのでプレハブとは違い、隣の家と繋がっていないため、
音漏れがすることもなくプライベートな空間が守れます。
こういった家と家の間の空間って大事ですよね。
そしてプレハブは冬はとても寒く、夏はとても暑いらしいのですが、
木造はそのへんもカバーしているようです。
そして何よりも木の温もりを実感しながら暮らしていくこともできます。
仮設住まいが長引いてしまうならば、木造の方が断然いいですよね。
木は壁にも床にも使用しています。ホッとする空間ですね。
また嬉しいことに、この仮設には木くずが燃料である「ペレットストーブ」が寄贈されます!
こちらのペレットストーブに関しては、
仮設住宅を出てからも、自分のものとして一緒に持っていけるとのこと。
ほとんどの方が持って出ていかれるようで、
ペレットストーブの使い勝手がいいことがうかがえますよね。
私も、先生のオフィスに遊びに行った時にペレットストーブがあったので実体験しました!
見た目もカッコ良くて、やはり温もりを感じる暖かさがあって欲しくなりました♪
ペレットストーブはホントにやさしくてあったかいんですよー。
このような支援をしている「LIFE311」プロジェクトでは、
被災地周辺の地域産材を活用した木造仮設住宅を、
被災地に暮らす方々ともに作り出すので、被災地の雇用にも一役かっています。
このプロジェクトによって、自治体、業界団体、企業、生活者が繋がっていくんですね。
被災地の方々にとって、とても心強いプロジェクトだと思います。
LIFE311プロジェクトによって色んな人が繋がります。
そして、熊本地震の際には、プリツカー賞受賞者である建築家の坂 茂(ばんしげる)さんが
生み出した紙で出来た管である紙管(しかん)が活躍しました。
311の時も大活躍されています。
避難所は、だいたい体育館などの何もない広い空間で
プライベートな空間はないですよね。
仕切りが何もないので長引く避難生活だと厳しいですよね。。
そこで紙管によって仮設の間仕切りを作り、
プライベートな空間を作り上げる仕組みを坂茂さんが運営する
ボランタリー建築機構をつくりました。
その名もVAN – Voluntary Architects‘ Networkです!
ボランタリー アーキテクツ ネツトワーク
響きがTMネットワークみたいでかっこいい♪
(すみません。個人的な感想です。世代です。。)
仕切りは紙の管を使用しています!あっという間にプライベート空間へ
また坂茂さんの建築による地元の木材を使用して作られた
木造仮設住宅も提供されています。
素敵すぎます!
次は②木育についてです。
木育は、2004年に北海道の民間から作られた言葉です。
2006年には「森林・林業基本計画」で閣議決定された言葉でもあります。
木育とは、国産の木の温もりを子供の頃から感じてもらう情操教育に加えて、
木を通して林業やその町のことを知ってもらい、
環境や経済などにも影響があることを理解してもらいます。
木育といえば、それをメインとした東京おもちゃ美術館というのがあります。
来訪者が年間15万人とかなり人気のスポットなようです。
ちょっと行ってみたいと思いました♪
またウッドスタートといって、
生まれたばかりの赤ちゃんに対して
地元の木で地元の職人さんが作った
木製のおもちゃを誕生祝い品としてプレゼントしたり、
子育て環境に地域材を取り入れ、
木質化・木育化する取り組みがあります。
木で出来たおもちゃです。かわいいし赤ちゃんが触っても安全ですね。
最近では全国の市町村で取り入れるところが増えてきているようです。
地産地消にもなるこの動きは地域活性化のためにも素晴らしい活動ですよね♪
ウッドスタートは全国に広がってきています。
FWで訪れた熊本県小国町でもこのウッドスタートを取り入れています!
「カンガルーのぽっけ」という子育て支援センターを提供しています。
小国杉を使用した3000個のどんぐりプール、丸太のすべり台、切り株プールなど
木の温もりを感じながら遊べるおもちゃがたくさんあります☆楽しそう!
どんぐりプールに入りたい!
ちなみに水谷先生は、「木育推進委員」でもいらっしゃるようです!さすが!
先生、関口宏化してますよ!w(分かる方は同世代です。)
そして最後は、
③クリーンウッド法について。
東南アジア(インドネシア、ラオス、ミャンマー)、ロシア、アフリカ、中南米では
違法伐採が深刻化しています。
違法伐採とは、
伐採権のないところで伐採したり、
伐採するのに許可された量以上を伐採したり、
森林保護地域で伐採をしてまうことです。
それは、1秒間にテニスコート20面の面積の木がなくなるほど。
私たちの知らない所で、どんどん木がなくなって深刻化しています。
実は日本も関係ないなんてことはありません。
私たちがフローリングや家具などで使用されている木は、
中国から輸入しているものが多いです。
そして、そのほとんどロシア産です。
そのロシア産の半分くらいは、違法伐採のものだったりするのです。
そして、オフィスで使用されているコピー用紙の30%はインドネシア産です。
その80%は違法伐採なんです。。
私たちもいつの間にか違法伐採のものを使用しているんですね。。
関係なくはないんですね。。
その違法伐採をきちんと取り締まってくれればいいのですが、
そんなことも期待されつつ、つい最近2017年5月20日に
施行されたばかりのクリーンウッド法。
しかしこの法律は、合法木材を推奨するものであり、
違法伐採を取り締まるわけではありません。
ちょっと弱いんですね。
本来ならクリーンウッド法の目指すべき方向性としては
・発展途上国の違法伐採を食い止める
・違法伐採を買わない
と水谷先生は言います。
違法伐採が流通しなければ、国産の需要が増えて、
衰退している日本の林業も活性化していくかもしれません。
国産といえば、隈研吾さん建築の2020年予定のオリンピックの新国立競技場も、
国産の木を使用していこうと推奨されているらしいです。
ただこちらも、推奨なだけでマストではないのがちょっと残念。
まだまだ問題の多い木の在り方。
急に世界に目を向けるのは難しいかもしれませんが、
自分の家の家具や床が、
どこの国のものなのか、
そんなところから目を向けて
興味を持ってみるのもいいかもしれませね。
いよいよ再来週は最終回です!
みなさんの発表楽しみにしています♪
その前に、来週の16日(金)は終業式です!
朝大初めての方には、プレゼントも用意してあるので
ぜひご参加くださいね♪
私はこれを着て終業式に参加です♪
朝食はこちら。
では、終業式でまたお会いしましょう♪
クラス委員
おりょう